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強迫性障害

手荒れするほど手洗いを一日に何十回もしてしまう、戸締りの確認を繰り返してしまうために外出するのに30分かかってしまうという人は強迫性障害かもしれません。

診断

A.強迫観念、強迫行為、またはその両方の存在
B.強迫観念または強迫行為は時間を浪費させる(1日1時間以上かける)、日常生活で支障が出る
C.その障害は物質(乱用薬物、医薬品)または身体疾患によるものではない。

自分の手、体が汚い(強迫観念)→手を洗い続ける、入浴を繰り返す(強迫行為)
洗濯後のタオルでも雑菌まみれで汚い(強迫観念)→洗顔後、入浴後にタオルで顔、体を拭かない(強迫行為)
運転中に人をひいたのではないか(強迫観念)→毎日、警察に電話して引き逃げ事件がなかったか確認する、同じ場所を何度も周回して倒れてる人がいないか確認する(強迫行為)

治療していかないとエスカレートしていくことがあり、一日の半分以上を入浴して水道代が10万円/月を超えてしまったり、自分の身の回りのものが触れなくなって外出ができない(雑菌まみれのため)、アルコールで消毒した範囲しか触ることができないという人もいます。

治療

行動療法と薬物療法が大切です。1回の手洗いに5分かけてしまう人は4分にする。その次の月は3分に減らす。その次の月は2分に減らす。手洗いの数も徐々に減らしていく。自分の手、体をタオルで拭けない人はタオルで拭くようにする。運転中に同じ場所に戻りたくなる人は戻らないようにする。ドアのカギ閉め確認、ガスの元栓確認の回数も月毎に1回ずつ減らしていく。このような行動療法が最も大切になります。どうしても強迫行為がしたくて、目標回数を上回ってしまう日もあるでしょう。そのときは自分を責めて、落胆せずにまた次の日から強迫行為を減らす努力をしていきましょう。強迫行為は強迫観念を拭い去るための行為なので、強迫行為を途中で終えること、しないことは強い不安感に襲われます。その不安感を軽減するものが薬物療法です。不安をとるためにパロキセチンを代表としたSSRI系の薬物と抗不安薬が用いられます。こういった薬物を使用して、不安を軽減しつつ行動療法を進めていくと良いでしょう。うつ病と違って内服して休んでいれば治るものではないので、自分の努力も必要になってきます。治療期間も何年単位となることが多いですが、確認回数を1回ずつ減らしていけばいつかは必ず0になります。焦らずにゆっくりと、でも着実にという心構えでいきましょう。