尿1滴で癌発見90%の検査 N-NOSE
尿1滴で癌発見90%の検査 N-NOSE
1年前くらいにテレビで線虫が尿の臭いから癌をかぎ分けて癌かどうかを発見できるというのを観て「虫にそんなことできる能力ある訳ないじゃん。できたらいいよね。」と思った記憶がありましたが、なんと2020年1月からその検査が実用化されると聞いてびっくりです。更にその検査の有用性、将来性への可能性に本気でびっくり!
N-NOSEの経緯
九州大学大学院理学研究院の大学教員だった広津 崇亮氏が13年7月の実験で、「線虫ががん患者の尿には近づき、健常者の尿からは遠ざかる」ということに気づきました。その後15年3月、線虫ががん患者の尿のにおいをかぎわけることを証明した論文を発表し、大きなニュースになりました。「誰かが将来、実用化してくれたらいいな」とは思っていたものの、低価格で高精度の検査が可能であると確信していたため、他人に任せることなく「HIROTSUバイオサイエンス」(本社・東京)を起業して、自らが代表取締役を務めることになります。
以下は公式HPから一部引用しています。
どのように癌の有無を判定するのか?
N-NOSEは尿中のがんの匂いを生物の嗅覚を用いて検知する技術(検査)です。N-NOSE検査に使用する線虫 C. elegansは、がん患者の尿には誘引行動(近寄る)を示し、 健常者の尿には忌避行動(離れる)を示します。この特性を利用し、線虫の尿に対する反応を調べることで、被験者の現時点でのがんのリスクを判定します。
N-NOSEの感度、特異度について
最新の臨床研究データでは、がん患者の尿を「がん」と判定する“感度”は約90%となっています。健常者の尿を「がんではない」と判定する“特異度”も約90%となっています。(*現在、全国17カ所の大学および病院の協力を得て臨床研究を行っています。)
従来の腫瘍マーカー検査だと、超早期は10%ぐらい、末期でも30%~50%程度です。ステージの0~1だと、画像検査をしても、まだがんが小さく、見極めるのが難しい。その早期0~1ステージ段階でも、N-NOSEなら尿1滴で9割の高い確率で検知可能だといいます。
何種類の癌が分かるのか?
これまでの研究によると、N-NOSEは、5大がん(胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮がん)をはじめ、膵臓がん、肝臓がん、前立腺がん、食道がん、胆嚢がん、胆管がん、腎がん、膀胱がん、卵巣がん、口腔・咽頭がん(15種類のがん)に反応することが確認されています。(2019年8月現在)。
現在、その他のがん種についても研究を進めており、対応するがん種は今後さらに増えると考えられています。
癌の可能性が高いと判定されたら?
上記の癌の可能性があるのでどの部位の癌なのか総合病院で精密検査をした方が良いでしょう。なにせ腫瘍マーカーが陽性なのとは訳が違い、N-NOSEは感度・特異度ともに90%の検査というのだから、かなり不安になるかと思います。
N-NOSE検査を受ける方法
2020年1月から実用化されるものの現在(2019年12月)のところは一般でのネット受付のようなものは存在しません。
1年目の検査件数は25万件が見積もられていて、既に保険組合からの依頼中心に10万件の予約がされているらしいです。
胃カメラ、大腸カメラ検査はかなりの苦痛を伴うので尿だけで15種類の癌を検知できるというなら私も検査したい。ということで医療機関からの検体なら受付しているのか、当院いしかわ哲也クリニックからの検査希望があれば受け付けしてくれるのか問い合わせしたところ以下の回答を頂きました。
いしかわ哲也クリニック理事長 石川 哲也 様この度は、お問い合わせくださいまして、ありがとうございます。HIROTSUバイオサイエンスの中越と申します。また、ご返信が遅くなり、誠に申し訳ございませんでした。さて、お問い合わせの件ですが、導入をご検討くださり、誠にありがとうございます。現在、全国で導入を希望される医療機関様から大変多数お声がけをいただいている状況でございまして、貴医院にてご契約をさせていただけるとしましても、早くて再来年になる見通しでございます。誠におそれいりますが、ご理解、ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。株式会社HIROTSUバイオサイエンス事業本部 営業部よりの返信