涼しい今の時期にこそ注意 ウエルシュ菌、セレウス菌による食中毒

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先日、岩手県で200名に及ぶ食中毒が発生しました。

岩手県普代村の国民宿舎で、敬老会に出席したお年寄りなど200人が下痢や腹痛などの症状を訴えたとのこと。保健所は、この国民宿舎の仕出し料理が原因の集団食中毒と断定し、宿舎の飲食店の営業を25日から4日間の営業停止の処分としました。保健所が調査した結果、70代から90代のお年寄り103人のほか、その家族など4歳から大人の97人の、あわせて200人が同じような症状を訴えたということです。患者から食中毒の原因となる「ウエルシュ菌」が検出されたようです。

引用元:https://www.shokukanken.com/news/topics/180925-2239.html

夏はみんなが食中毒に気をつけますが、涼しくなってきて油断した時期にこそ注意しなくてはいけません。

ウエルシュ菌

分布

偏性嫌気性細菌で、ヒトや動物の腸管内、 土壌、下水、食品や埃など自然界に 広く分布しています。

活動温度

12〜50℃とい う広範囲の温度域で増殖することが 知られ、増殖の適温は43 〜45℃です。

食中毒症状

6〜18時間(平均10 時間)の潜伏期間の後、主に腹痛や下痢などの症状を起こしますが、発熱や嘔吐はあまり見られません。ほとんどの場合、発症後1〜2日で回 復するとされていますが、基礎疾患 のある人、子どもや高齢者では重症化することもあります。

予防方法

ウェルシュ菌は自然界に広く分布 する細菌であるため、食品への汚染 をなくすということは不可能です。ウェルシュ菌の耐熱性の芽胞は 100℃で1〜6時間の加熱に耐えます芽胞というのは菌が生きるためのバリアーであって、生育環境が増殖に適さなくなると菌体内に芽胞を形成して、加熱や乾燥などの過酷な条件に対して強い耐性を持ち、発育に適した環境になると、芽胞を栄養として再び増殖します

カレー、シチューなどを作って夏はすぐに冷蔵庫に保存していたかもしれませんけど、秋になって涼しくなると油断して台所に放置して、夜にまた温めて食べる。これでみんな食中毒になってしまいます。放置している間に鍋の中の温度が活動温度のままなんですね。そこで芽胞を形成されたら、いくら火を通しても ウェルシュ菌は死にません。ウェルシュ菌を少量食べても発症しないので、増やさないことが大切です。どこにでもいる菌なので、全く食べないようにすることは無理ですから。

  • 大量調理せずに必要量の食品を調理し、調理後はすぐに食べる。
  • 調理後に保存する場合は速やかに10℃以下または55℃ 以上で保存し、保存期間はなるべく短くする。

セレウス菌

  • ウェルシュ菌と似ていて、非常に広範囲で分布しているどこにでもいる菌で、芽胞を形成する。こいつも芽胞を形成するので、熱に強い。
  • ウェルシュ菌食中毒に多いのはカレーやシチュー、 宴会料理など、食肉や魚介・野菜類 を使用した煮物や大量調理食品だが、セレウス菌による食中毒に多いのは穀類とその加工品が多い。家庭でお昼に焼きそば、チャーハン、パスタを作って涼しい季節だからといって台所に放置。夕飯で温めて食べて発症というパターン。
  • 予防方法はウェルシュ菌と同様。